WORK COLLECTION : STORE
アキウ舎を運営するのは株式会社アキウツーリズムファクトリー。代表の千葉大貴(ちば だいき)さんは「温泉街の活性化を目指す勉強会に、講師として招かれたことがきっかけでした」と話す。その後、地域住民の方々と話し合いを重ねていく中で、観光客と地域の交流拠点が必要だと確信。「この地区の名前から除(のぞき)屋敷と呼ばれている建物で、住民の皆さんの思い出話や残してほしいという切実な声を聞き、心の拠り所として再生する決断をしました」。人も住んでいなかった古民家の再生に動き出したのだ。
建具をはじめ、古民家にあったものはすべて利用し、再生させた。大きくて存在感のある神棚はホールの上部に据え、守り神のような存在に。新たに描いた「秋保温泉郷絵巻」は、使い込んだ仙台箪笥の上に飾るなど、古と新が引き立て合い、見事に融合している。